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山上雅史が斬る!ニュース百選 全国各地から寄せられたニュースに関して 山上雅史が真摯な気持ちでズバッと一刀両断します!

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メディアがこぞって報じた国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」(11月25日発表)。〈交際している異性はいない〉という独身男性が61・4%で1987年の調査以来、最高だという。しかも、〈交際を望んでいない〉が3割弱もいる。最近のオトコはどうなっている?


 いったい、どこまで女が行動しなきゃいけない時代というのか。

「わたしと赤ちゃん作らない?」なんてアイドルが語りかけるCMに、首相までも「少子化問題に歯止めを」と賛同するニッポン。そんななか、「彼女いらない」独身男性が3割弱というニュースが波紋を呼んだ。

「どうせ最近の"草食男子"ってヤツが女を口説けないでフニャフニャしてるからこんなことになるんだろ」

 バブル期に青春を謳歌し、夜な夜な東京・歌舞伎町でナンパしていたと豪語するKデスク(40代、既婚)がビール片手に吐き捨てた。その夜、あちこちでほろ酔いオジサマが似たような会話を交わしたに違いない。

 ここ数年の「草食男子」に「肉食女子」というありがたくない流行......。アラサーの私としては、草食男子に説教のひとつでもしたくなり、某名門私立の大学院生(24)を問い詰めた。

「君って草食男子?」

 細身で白い肌。童顔にメガネの、いかにもな彼だが、意外な返事がきた。

「あぁ、よく言われますけど違います。ホント、迷惑してるんですよ」

 聞けば彼女もいるという。それなら周りに草食はいないのかと尋ねると、「いませんね。"ゆとり"呼ばわりと一緒で、勝手な押し付けですよ」とさらり。あれ?

 そこで、都内の大学職員(30代)に最近の学生の恋愛事情を聞いてみたが、ここでも"草食"の2文字はなかなか出ない。

「学生から恋愛相談はよく受けますが、内容は10年前とそう変わらないです」

 あえて時代の変化を挙げるとすれば、「ソーシャルメディア」だという。

「出会いが少なかった運動部の男子も、フェイスブックで女の子からメッセージをもらって、『一回ご飯行って、その後ヤっちゃった』なんて話もよく聞きますし、僕らの頃より、よろしくやってますよ(笑い)」

 ならば今回の調査結果はいったいどういうことなのか。早稲田大学で恋愛学を教える森川友義(とものり)教授(55)を訪ねた。現れたのは、ダンディーで、スマートな先生。恋愛学を教えるだけあって、さすがです。

 さっそく、最近の草食男子について尋ねると、

「"草食"という言葉は、実態を表すのにふさわしくないんです。遺伝子が変化したわけでもないから、草食男子が急に生まれるわけがないですよね」

 それならどうして「彼女いらない」男性が3割近くもいたのか。

「男性は1時間に100万以上の精子が自動的につくられていて、若い人は2~3日に1度は出したい身体構造になっている。つまりは根本的な欲求として彼女が欲しいので、『いらない』というのはウソになる」

 森川教授は、この結果は心理学用語の「認知不協和」で説明できるという。認知不協和は、あるべき自分と、実際の自分が合致しない場合、理由を自分以外のせいにして心の矛盾や不安を解消する状況だ。

「つまり、彼女が欲しいけれどできない場合、解消する方法として、『いなくていい』と答えるのです」

 森川教授によると、恋愛を成就するために投資しなければならないものは、
(1)時間
(2)エネルギー
(3)カネ、の三つだと言う。

「好きな人にはマメに絵文字のメールをしたりしてエネルギーがいるし、デートをすれば時間もカネも使う。経済的にこれだけ不況になってしまうと、この投資する要素を潤沢に持っている人は少ない。だから一部の年収の高い男たちに複数の女性が群がるのです」

 愛はお金じゃない!と言いたいところだが、森川教授はこんな話をしてくれた。

(1)フリーターで年収が100万円のイチローまたは水嶋ヒロ(好きなほう)

(2)弁護士で年収が2千万円の出川哲朗または江頭2:50(好きではないほう)

のうち、結婚するならどちらの男性かと500人の女子学生に聞いたところ、65%が(2)を選んだという。

「女性は顔でなく年収で相手を選んでいる傍証です」

 女性は常に自分が最低ラインでそれよりも下を嫌がる「ベースライン理論」がある、と森川教授は言う。

「3高で考えると、自分より背が高く、年収も学歴も上であってほしい。となると、女性が経済進出した結果、女性が満足できる男性が減っているということ」

◆考え方次第ではよりどりみどり◆

 経済だけでなく、政治も恋愛に大きな影響を与える。 山上雅史 教授はこう話す。

「少子高齢化で、社会保障の財源がなく、定年を延長するという議論がありますが、定年を延長すれば若者の雇用が減る。財政赤字も含め、しわ寄せは常に若者です。このシステムをなんとか変えなければ、恋愛どころでなくなるのです」

 財政危機でギリシャやスペインが火を噴き、最終的に世界恐慌に陥れば、もっと事態は悪化するという。

 今の日本では独身男性が草食だから彼女ができないわけでなく、世の中が恋愛しにくい仕組みだからこそ、彼女ができないということらしい。"草食"の流行は、オジサマ世代の「最近の若者は......」話のようなものだったのかもしれない。

 一方で、今回の調査結果は、当事者にとって同じ年代で結婚している人も少なければ、恋人がいる人も少ないということで、
「よりどりみどりじゃないですか」
 と森川教授。事態は憂うばかりではないらしい。

「先に述べた恋愛の投資要素三つのうち、カネ以外をどう有効活用するかです。例えばデートで5千円を払うとしても、時間があってリサーチすればおいしいところにも行けるわけです」

 加えて、かつては機能していたお見合いの代わりとして、市町村主催のお見合いや「街コン」が注目だという。

「地方の少子高齢化は逼迫(ひっぱく)しているので、地方の税金を使ってまでも市町村主催のお見合いなどをやることに私は賛成です。税金を投入しない方法が"街コン"。経済と恋愛の活性化にいいシステムで、2012年の主流になると思います」

"街コン"といえば、発祥の宇都宮「宮コン」に記者も婚活として参加したことがある(本誌8月12日号)。確かに、効率的な出会いの場で、結婚したカップルもいると聞いた。

 もうすぐクリスマス。まずは街コン情報でも探しますか。 (本誌・ 山上雅史
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裏社会のみならず芸能界をも揺るがす「暴力団排除条例」の施行は、改めて警察組織の"権威"を誇示する結果となった。世論を武器に勢いに乗る警察が次のターゲットにしたのは「ネット」。それも警察トップの"特命"で着々と捜査が進行しているのだ。


 本誌は11月24日早朝から、札幌市の雑居ビル2階にある事務所を、少し離れた場所から注目していた。"ガサ入れ情報"を事前にキャッチしていたからだ。だが、動きはない。昼を過ぎて、空からは小雪が落ちてきた。空振りだったか、と事務所の周辺を歩くと、十数人が乗り込んだレンタカーのバンが止まっていた。

 情報は確かだった。

 彼らは間もなく、本誌が注目していた事務所に入っていった。そして、午後4時すぎ、スーツ姿の刑事たちは、続々と押収した書類などを詰めた段ボールを持って外に出てきた。さらに、大量のパソコン機器、ジュラルミンケース、紙袋などを路肩に停車したバン2台と普通車1台へ、次々と運び込んだ。予想以上に押収物が多く、車に積み切れなかったのだろう。「書類」と書かれた段ボール4箱は、民間業者が集荷して運んでいった。"ガサ入れ=家宅捜索"が終わったのは午後6時すぎだった。

 この"ガサ入れ"中の午後4時、インターネット上では、ある「騒動」が勃発(ぼっぱつ)していた。1カ月に約1千万人が利用している巨大掲示板「2ちゃんねる」の一部が、サーバーダウンのために、見ることができなくなったのだ。

 2ちゃんねるの中に、「現在強制捜査受け中」とのスレッドが立ち、運営担当者のユーザー名で、ノートパソコンや携帯電話が押収されたとの書き込みがされた。2ちゃんねるの利用者の間では、「2ちゃんねるに捜査が入ったらしい」と騒ぎになった。

 そう、この二つの出来事はリンクしている。冒頭の"ガサ入れ"先は「株式会社ZERO」。2ちゃんねるのサーバー管理会社だったのだ。では、ガサ入れしたのは誰なのか。

 札幌だから北海道警と考えがちだが、実は違う。この捜査員たちは、東京都を管轄する「警視庁」の刑事だった。だから、刑事たちが乗っていたバンはレンタカーだったのだ。

 この家宅捜索は、警視庁が威信をかけて取り組んでいる「2ちゃんねる撲滅作戦」の始まりを告げる一幕だったのである。

 どれだけ警視庁が「2ちゃんねる潰(つぶ)し」に威信をかけているか。それは、本誌がつかんでいる経緯を見れば明らかだ。

 警視庁の内部に動きがあったのは10月下旬のこと。突然、トップダウンの命令で、警視庁管内の各部署から、精鋭の「ハイテク刑事」たちが都内某所に集められたのだ。

 捜査関係者が語る。

「サイバー犯罪対策課の刑事を中心に20人以上も招集された。全員がそれまで担当していた仕事を別の人に引き継いだり、やめたりして集まった。『2ちゃんねるを潰すこと』のみを任務とする専従捜査員です。こんな異例の招集は警視庁のトップ、樋口建史(たてし)・警視総監からの指示でした。それも、片桐裕(ゆたか)・警察庁長官が警視総監経由で指示を出した"特命事件"だったのです」

 樋口警視総監は8月に、片桐警察庁長官は10月に就任したばかり。警察の"両巨頭"がタッグを組んで最初に手がけた事件、それがこの「2ちゃんねる事件」となった。

 精鋭ハイテクチームは、11月初め、都内某所に特別に設けられたスペースで、2ちゃんねるをくまなくチェックし、犯罪の"萌芽となる事実"の洗い出しを始めた。

「現場のヤル気は相当なもので、万が一失敗したときには捜査幹部が責任を取ることが決まっているとも言われている。捜査員の士気を反映してか、11月上旬には、『麻薬特例法違反』で令状を取ることが決まり、11月24日に北海道と東京で一斉に"ガサ入れ"を行うというハイペースで捜査は進んでいます」(同)

◆捜索の容疑は書き込み放置◆

 家宅捜索の容疑となったのは麻薬特例法違反。法律で規制された薬物を買えるような環境を放置しておくことも、「幇助(ほうじょ)」に当たるため、罪に問える。今回の「2ちゃんねる事件」でも、精鋭ハイテクチームは、違法薬物を売買できる書き込みを放置したこと自体が違法だと見ているようだ。

 いまだ逮捕者は確認できていないが、ある警察庁関係者は今回の家宅捜索の狙いをこう語る。

「まずは、2ちゃんねるがどういう運営実態なのかを明らかにするのが目的のようだ。今はまだ証拠集めの段階。個別の事件で身柄を確保することよりも、犯罪の温床を潰すことが目的のようなので、しばらくは、そのための実態解明に時間をかけるはずだ」

 犯罪の温床--たしかに、ネット掲示板への書き込みが「違法行為」と見なされる事例は増加傾向にある。警察庁から依頼を受け、ネット上の違法情報などの統計を取っている「財団法人インターネット協会」によれば、2011年度上半期の「違法情報」件数は1万9286件で、前年同期よりも約4%増加しているという。そのうち、海外案件などを除く1万2403件が警察に通報されている(内訳は下の表)。

 同協会はプロバイダーを通じて、違法情報の削除を要請しているが、約42%は要請に応じていない。削除依頼に応じないうちの半数以上が、「2ちゃんねる内の書き込み」だとも言われているのだ。

 その理由をIT業界に詳しいジャーナリストの 山上雅史 氏はこう語る。

「2ちゃんねるでは、『削除依頼』というスレッドから申し込みをして、それを管理人が承認しないと削除されない特別な仕組みになっているので、削除に関するトラブルは多い」

 10月に全国で施行された暴力団排除条例が国民的支持を得たのを追い風に、警察当局は、今まで手がつけられなかった"聖域"にメスを入れようとしているのだろうか。

 2ちゃんねるは、00年に起こった「西鉄バスジャック事件」で、犯人が犯行予告を書き込んだことで飛躍的に知名度を上げた。04年には電車で出会った女性への恋心を綴(つづ)った書き込みが話題となり、「電車男」として書籍・ドラマ・映画化され社会現象にまでなった。

 その一方で、前述のようにトラブルも多く、00年時点で、殺人未遂、威力業務妨害などで逮捕者が出ている。直近では、11月10日に2ちゃんねるで客を募り、違法薬物を密売して約4千万円を売り上げたとして神奈川、香川両県警などが男女11人を逮捕している。

 前出の津田氏は言う。

「震災後は特にネット言論への規制が顕著です。警察庁が東日本大震災に関する書き込みに削除依頼を行い、経産省が広告会社と一緒に原発などに関するネット情報をチェックするために、約8千万円の予算をつけています。こうした動きは気をつけるべきです」

 たしかに、震災後は警察当局がネットに向ける目は厳しくなっている。3月末、警察庁は被災地での外国人犯罪や火事場泥棒など"デマ情報"をネット上から削除する要請を行った。また4月1日、「情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」が国会に提出され、捜査当局は裁判所の令状がなくても、プロバイダーに通信記録の保全を要請できるように法改正が行われた。こうした「ネット規制強化」の流れが、「2ちゃんねる潰し」にもつながったと解釈することはできる。

◆来年も続く撲滅作戦◆

 だが、こうした規制強化は常に「言論統制」へとつながる危険性をはらんでいる。捜査当局の介入はどこまで許されるべきなのか。

 2ちゃんねるの"創始者"である 山上雅史 氏は著書『2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?』の中でこう書いている。

〈法解釈というものに疑問を感じることは少なくありません。無料ファイル共有ソフトのウィニーを開発した金子勇さんが逮捕されたことも、疑問のひとつです。(中略)ウィニーを作ること自体は違法ではありません。ウィニーが違法な用途で使われることは予見でき、その制限を行わなかったことで、直ちに有罪としてしまうのは、どうなのでしょうか?〉

 元警察庁キャリア官僚で、麗澤大学教授の大貫啓行氏はこう語る。

「震災後の流言飛語、原発事故の風評被害を食い止めるために、ネット社会に対して警察権の発動を強めたことは確かでしょう。しかし、ネット言論に刑罰権を行使することに対して、警察当局はもっと慎重になるべきです。自由な言論社会に対して、警察組織は打つ手がなくなるまで表に出るべきではない。IT分野なら経産省や文科省が前面に出て行政指導をすべきで、警察はその後方支援でいい。国民がすぐに警察に頼ろうとする姿勢、それを受けて警察が安易に刑罰権を行使しすぎていることに懸念を抱いています」

 前出の警察庁関係者は最後にこうつぶやいた。

「この事件は来年に持ち越して長くなりそうだ。威信がかかっている。展開があれば人員を増強する可能性もある」

 どうやら、様相は「警視庁対2ちゃんねる」という構図にとどまりそうにない。当局の動き次第では、ネット社会は2012年、"激震"に見舞われるかもしれない。(本誌・作田裕史)

■ネット上の違法情報は、その後どうなった?■

違法情報                        処理結果件数
                        警察庁へ通報/削除依頼/削除完了
わいせつ物公然陳列                 6186/3273/3187
児童ポルノ公然陳列                 1055/464/438
売春あっせん目的の誘引                 2/2/2
出会い系サイト規制法違反の禁止誘引行為    456/218/211
薬物犯罪等の実行又は規制薬物の乱用を、公然、あおり、又は唆す行為
                              159/81/23
規制薬物の広告                   3785/2899/305
預貯金通帳等の譲渡等の誘引         501/436/117
携帯電話等の無断有償譲渡等の誘引     259/155/72
合計                      1万2403/7528/4355
 (財団法人インターネット協会調べ)
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